ヨコハマ・ウッドストロー出張授業 in 横浜市立相沢小学校
新型コロナウイルスが一時のパニック状況から適切に予防対処などができるようになり、小中・高等学校でも外部のゲストスピーカーによる特別授業が各校で始まっています。
「木のストロー出張授業」もいよいよ再開しました。
※木のストローは、ほぼ全てのSDGsのゴールに該当し、ESD(Education for Sustainable Development:持続可能な社会づくりの担い手を育む教育)として受け入れてくださる教育機関が増えています。
8月25日、横浜市立相沢小学校で6年1組と2組の児童たちに向けたヨコハマ・ウッドストロー・プロジェクトの特別授業が開催されました。“先生”はデザインセンターの望月さんと河野さん。
児童に向けて木のストローのポイント(環境保全や林業活性化への貢献など)やヨコハマウッドストローはどこの間伐材が活用され、誰が制作をし、どこで使用されているのかといった“地産地消”の取り組みなどのレクチャーが終わると、待ちに待った「木のストローストロー制作」です!
アキュラホームさんが作った「制作キット」を使用。児童たちは、専用糊をスライス材に満遍なく塗って、ゆっくりと押さえつけながら棒にクルクルと巻きつけていきますが、油断するとスルンと解けてしまい「意外にも難しい!」と舌打ちして再チャレンジする子も。
きれいに巻き付けが終わると、ゆっくりと棒を抜いて端をテープで止めてチョキンと両端を切断。
「本当にこれで飲めるの?」といった声が上がるもあとは4~5日乾燥させます。
後日、児童の皆さんに話を伺いました。
Q:実際にストロー制作や授業を受けてどうだったか?
A:「間伐材を薄くスライスしたものからストローが作れるなんて驚いた。予想以上に丈夫だった。ゴツゴツしたイメージだったが実際に飲んでみるとツルツルしていた。」
「木の香りはそこまで強くなく思ったより薄く感じた」「紙ストローより堅くて長持ちした。」「1、2日乾燥させても十分堅くなっていた。」「木の匂いがして慣れない部分も最初はあったが、だんだん森の中にいるようでいいストローだなと思った。」
Q:森林保全や脱プラにも繋がる木のストローだが、何か気づきを得られたか?
A:「一本使うことで少しでも環境悪化の原因を減らせたらいいと感じた。」「間伐していない森は環境を悪くさせ、最終的に私たちの暮らしをも悪影響を及ぼすことを知った。」「木のストローはSDGsに当てはまっている。」
Q:今回の授業を通してどう今後の生活に役立てていきたいか?
A:「汚い海をきれいにできるようどんな活動があるか考えてみたい。」「木のストローはプラスチックゴミを減らす取り組みだと知った。公園にゴミが落ちていたら拾うようにしたい。」「木のストローにもあるSDGsのゴール14”森の豊かさを守ろう”で海洋ゴミを減らしたい。」「1回限りではなく何度も使用できることも環境に良いことだと思うので繰り返しストローを使っていきたい。」
先生にも木のストローとE S D教育の関連性や今後の指導にプラスになることがあったかお話を伺いました。
ヨコハマSDGsデザインセンターの存在は聞いたことがあり、他校でも木のストローを授業に取り入れていることも知っていたので、本校でも授業をやれないかというのがきっかけ。
児童たちの中には、紙ストローを使ったことがある子やそもそもプラストローしか使ったことない子もいた。
“木のストローって何?”児童たちは新鮮な様子で授業を見聞きして、楽しみながらストロー制作していた。
簡単にくるくると巻くだけでできるので子供たちも満足していた。ESD1年目で、地球に繋がることをやって来た。
脱プラ関連では、木のストローの他、自分たちでエコバッグ制作を実施している。学校行事で配布する予定。
今報道されているニュースを自分なりに考えて実行してみる。学習を通して地域貢献に繋げていきたいと考えている。
環境について児童たちは興味を持っている。木のストロー授業を機に、SDGsにおいて環境以外のゴールについても児童の興味の幅が広がっているなと実感している。
SDGsについて学習していると、子どもの方が中身をよく理解している。大人が考えつかないような子供ならではのアイデアをきちんと生活の中に結びつけているなと。
その児童の気づきややる気を今後、人との関わり方や学びに生かしていきたい。
こうしたESD教育として受け入れられ始めていている木のストロー。
木のストローを通じて、まちづくりや“人づくり”のきっかけが増え、幅広い社会のつながりが創出されるのかもしれません。「木のストローはSDGsやESDの見える化に繋がる」…そうした社会の輪が今後も広がっていけたらと願っています。